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インコタームズ11種類を分かりやすく説明!

輸入取引に使用される言葉【インコタームズ】とは?なんでしょう。

インコタームズとは、輸入する時に売り手と買い手との間で取引ルールを設定した条件の事になります。

輸出する国の港までの費用が売り手側の支払いであったり、船に荷物を積むまでを売り手側の支払いであったりと様々です。
世界共通のルールになるので、この条件はとても大切で理解しておく必要があります。
インコタームズは11種類あり、それぞれに細かい取引設定内容がありますので、覚えておきましょう。

 

インコタームズ11種類の説明

ここではE・D・F・Cの4グループ11種類のインコタームズを説明していきます。
また、この11種類のインコタームズは大きく分けて4つのグループに分かれます。
E・D・F・Cの4グループに分かれます。Eから順番に説明していきます。

  • Eグループ:買い手が費用とリスクを負担する条件
  • EXW(Ex works):工場渡し

    売り手側の工場で商品を引き渡すまで。
    売り手側の工場から買い手の納品場所までの費用は、買い手が負担します。
    簡単に言えば、買い手がすべての費用、リスクを負担します。という意味です。

 

  • Dグループ:Exwとは反対に、売り手が費用とリスクを負担する条件
  • DAP(Delivery at Place):仕向地持ち込渡し

    売り手が買い手国の港ターミナルまでの費用を負担します。
    買い手はターミナルから納品先までの費用を負担します。

  • DPU(Delivery at Place Unloaded):荷卸込持込渡し

    売り手が買い手の指定納品先までの費用を負担します。
    買い手は通関費用の負担をします。

  • DDP(Delivery Duty Paid):関税込み持込渡し

    売り手が買い手の納品先まですべての費用を負担します。
    もちろん関税まで負担します。

 

  • Fグループ:売り手が売り手側の港までの費用とリスクを負担する条件
  • FCA(Free carrier):運送人渡し(コンテナ船の為の条件)

    売り手側は買い手側の指定した運送人に荷物を引き渡すまで。
    引き渡し後の費用は、買い手側の負担する。
    通関の輸出手配は、売り手が行う。

  • FAS(Free Alongside Ship): 本船船側渡し

    売り手は売り手国の積港で、船の横に荷物を着けるまで(船に乗せる直前まで)の費用を負担する。
    それ以降は買い手の負担となります。

  • FOB(Free On Board):本船積込み渡し(本来は在来船の為の条件)

    売り手は売り手国の船に乗せるまでの費用を負担する。
    それ以降は買い手の負担となります。

 

  • Cグループ:売り手が買い手側の港までの費用とリスクを負担する条件
  • CPT(Carriage Paid To):輸送費込み(コンテナ船の為の条件)

    売り手は、買い手の指定した国の港までの輸送費を負担。
    それ以降は、買い手の負担となります。

  • CIP(Carriage and Insurance Paid To):運賃保険料込み(コンテナ船の為の条件)

    売り手は、買い手の指定した国の港までの輸送費、保険料を負担。
    それ以降は、買い手の負担となります。

  • CFR(Cost and Freight):輸送費込み(本来は在来船の為の条件)

    売り手は、買い手の指定した国の輸送費を負担。
    それ以降は、買い手の負担となります。別名でC&F、CNFと呼ぶ事もあります。

  • CIF(Cost,Insuramce and Freight):運賃保険料込み(本来は在来船の為の条件)

    売り手は、買い手の指定した国の港までの輸送費、保険料を負担。
    それ以降は、買い手の負担となります。

 

在来船、コンテナ船とありますが、両方の違いについて説明します。
在来船はコンテナ貨物でなく様々な荷物を積み込む為の船になります。
コンテナ船はコンテナ貨物専用の船になります。
昔は在来船が多いため、在来船向けの取引条件を設定していましたが、
コンテナ輸送が増えるにつれ、在来船の取引条件を当てはめると不具合が起きる為、
コンテナ船の為の取引条件を設定する事になりました。

ただ、
現状ではコンテナ取引でも在来船取引条件をそのまま使用しているのがほとんどです。

 

 

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